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デモクラネットの合宿。

  • 投稿日:2018年05月07日
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GWの連休中に、デモクラティックスクール・ネットワーク(通称デモクラネット)の交流合宿がありました。今回は八ヶ岳サドベリーにて開催。

※デモクラネットとは…日本各地にあるデモクラティックスクール、サドベリースクールが集うネットワークで、日常的にMLやSkypeで情報交換をしたり、年に一度合宿という形で実際に会って交流もしています。

デモクラネットHPはコチラ→http://democratic-school.net/

 

日本各地のスクールから、生徒、スタッフ、保護者などの関係者をはじめ、卒業生で社会人になった方々や、スクールを立ち上げたい方、スタッフになりたい方、興味がある一般の方なども参加されていました。印象的だったのは、各スクールを体験入学中のご家族の方々もいて、今からサドベリーのことを知っていく段階で、各地のスクールの人と交流できるのはとても良い機会になっていたと思います。

各地の生徒(メンバー)の子達も多くいる中で、子どもと対等に関わるスタッフのあり方や、大人と対等に関わる生徒のあり方は、とてもシンプルでわかりやすく気持ちの良いものです。一方では、スクール運営上の問題点や課題などを各地の例を参考に、具体的な改善策を考えたりも。

自然体で過ごす子どもや大人達からそこにいるだけで感じとれる「デモクラティックな空気感」のようなものもあれば、スクールのシステムをどう作るか?といったテクニカルな部分で多くの知識を得ることもできる、日本のデモクラティック(サドベリー)スクールが一気に凝縮されたような3日間でした。

 

ここ数年は毎年恒例となっている合宿なので、興味がある方はぜひデモクラネットに加入して頂いて(個人会員になれば一般の方でも来れます)、交流しに来てもらえたらと思います。

初対面の人も多い中で、思い切り遊びまくったり夜通しこんこんと語り合ったり、とても楽しくもありながら、よくよく勉強させてもらいました。遠方の方も多かったですが、参加頂いた皆さん、ありがとうございました。

(スタッフ・かずま)

 


卒業プレゼンテーション。

  • 投稿日:2018年04月10日
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先日、今年度でスクールを卒業したい子の「卒業プレゼンテーション」が行われ、卒業が認定されました!

サドベリーは、入学するときも本人が決めるのと同じく、卒業・自主退学するタイミングも本人が決めます。日本各地のサドベリーでは、大学・専門学校へ進学する子や、就職・起業する子など、色々な子がいます。八ヶ岳サドベリーは6年目のスクールで、正式な卒業ルールがまだ決まっていなかったので、卒業したい子自身から「卒業ルールを作りたい」という提案をするところから。

何を持ってして卒業を認めるのか、スクールを辞めるにしても「卒業」と「自主退学」は何が違うのかなどを話し合いながら、最終的には、本人が卒業したいと思った年度末に事前に申請しておき、「八ヶ岳サドベリースクールで何を学んだか」をスクールミーティングでプレゼンして、質疑応答を経て過半数の賛成が得られれば卒業を認定する。というルールが決まりました。

 

卒業プレゼンの日程は事前に知らされて、参加したい生徒とスタッフが参加します。プレゼンをする本人も周りのみんなもとても真剣な面持ちで、普段の和やかなミーティングよりも少し緊張感のある中でプレゼンテーションがスタート。


プレゼンでは、「サドベリーに通って、時間に余裕ができたことで、自分はスノーボードやダウンヒルが好きで、やりたいことが見つかった。サドベリーでできることはやりきったと思うから卒業したい。将来は海外で自転車のインストラクターや、日本食の料理屋さんで働きたいと思っている。活動資金を貯めるために働くとき、必要になれば高卒資格も取るつもり。」という内容でした。

 

質疑応答で出た話。

今後サドベリーに通う子達に伝えたいことは?
「やりたいことを見つける時間もあるし、見つけた後に、それを沢山やれる時間がある。まだやりたいことが見つかっていない人や見つかっているけど時間が取れない人におすすめしたい」

自分に子どもができたらスクールに通ってほしいと思う?
「情報は伝えてみるけど、通うかどうかは本人に任せる」

サドベリーで、どんなことが楽しかったか?
「スノーボードで急斜面でも満足にカービングができるようになったり、ダウンヒルで上級コースに行けたりレースで表彰台に上がれたりなど、今までできなかったことができるようになったことが、楽しかった」

などなど、色んな話が出て「スクールのことを大事にしてくれる人を卒業生として認めたい」との意見から、スクールの理解度を話し合ったりもしました。

プレゼンが終わった後は、即興で卒業祝いにお菓子とジュースを用意し皆で乾杯!
「プレゼンは緊張したけど、卒業が一段落ついたことで、これからのことを細かく具体的に考えられるようになった。今後もたまに顔を見せる程度でスクールには関わりたい。」とも語っていました。

 

サドベリースクールは、一人一人の基本的人権つまり個人の自由が守られる環境でありながら、自分達でスクールの自治を行う民主的なスクールです。そんなスクールで数年を過ごして進学したり社会に出て行く子達には、他人の幅広い価値観も尊重しながら、何よりも自分の気持ちや価値観を大事にして、生きていってもらいたいなと思います。

(スタッフ・かずま)

 

 


ルールのあり方を話し合う。

  • 投稿日:2018年03月19日
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サドベリースクールでは、すべてのルールや決め事を、生徒が参加するスクールミーティングで話し合っていきますが、ミーティングに出す以前の日常会話の中でも、常に「自治」は行われているなと感じるきっかけがあったので紹介したいと思います。

 

日常会話の中で、あるルールの問題点について、何人かの生徒の子達が話し合っていたときのことです。サドベリーの子達は、一緒に遊びながら、ご飯を食べながら談笑、ミーティングの場で真剣に、などなど、日常的に「対話」している時間がとても多いように思います。(LINEやSkypeのチャットなども含めれば、やる子はスクールから帰った夜も延々とやり取りしてます。笑)

話を戻して、どうやってルールを改善していくか?という話の中で「ルールが守られないなら、重いペナルティを作ってみたらどうか?」という子がいましたが、それに反対意見で「ペナルティがあるから守るのでは、ルールがある本当の意味がわからない。守られない理由を考えたほうがいい。」という子も。その子は色んな子達に聞き取り調査もしながら分析していて、「ルールが守られないのはそこに面倒くささがあるからで、もっとわかりやすいルールであれば問題ないと思う。」と、新しいルールの案を考えて、試作していました。

ルールがあるから守る、ではなく、常により良く作り変えながら、自分達なりにルールのあり方を模索していく。これこそまさに「子ども達による自治」ではないでしょうか。

 


また、おかげさまで今回で6回目となる「サドベリー短期留学(寮付き)」も相変わらずの盛況でした。以下に、参加してくれた一般の子の感想を掲載します。※許可をいただいた部分のみ

~~~

みんなが暖かい
周りの人への気遣いがある
人の話を遮る人がいない
最後まで人の話を聞く
自分の意見が認めてもらえる
自分の意見をみんなしっかりもっている
陰口や意地悪がない
ミーティングで自分たちの改善点を出して、ルールを決めていく
みんなそれぞれ得意なことがある
認めてもらえるから自分を素直にだしている
自然の中で思い切り遊べる
自然についての疑問を持ったらすぐに調べていた
山にかかる雲の動きが早かった
湧き水を汲んで飲んだ。美味しかった
富士山をみながらアイスを食べると味が変わるという表現をしていた。
みんな素直に言葉に出して、気持ちを言う
笑顔が多い

~~~


他にも色々な感想が届いています。10日間は長いようで短いともいえますが、サドベリーに来たい子にとっては、とても多くのことを学べる機会になっていると思います。もうすぐ2017年度が終わりますが、2018年度も引き続き、短期留学、オープンスクール、夏のサマースクールなどなど、スクールに泊まれる機会は作っていく方針ですので、今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

 

(スタッフ・かずま)


日常風景。

  • 投稿日:2018年03月02日
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スライム作り。自分たちで材料を準備してゼロから作っています。絵の具の入れ方で様々な色に変化するのが面白いそうです。

今年度は、生徒の子達の話し合いによって、スタッフ二人体制を目指して動いていますが、その募集情報を見て、スタッフを検討している一般の色んな方が来てくれています。(スタッフを検討している方はいつでもボランティアスタッフとしてスクールに来れます)

何人か来てくれているボランティアさんの一人はカメラが趣味の方で、早速ミーティングで「広報用の写真撮影」をお願いしました。今回は、最近撮ってもらったいくつかの写真を見ながら、スクールの日常風景を紹介していきます。

なんと一眼レフ!いつものスマホ写真よりも圧倒的に綺麗です。撮る角度もまた上手いですねー。



椅子を運んで並べています。何をしているのかを思えば、「フルーツバスケット」の準備でした。

いつものブログが「理論的でお堅いイメージがある。」という意見もあったので、今回はテイストを変えて写真を中心に実際の雰囲気をお伝えできればと思います。


鬼ごっこ。近くの大きな公園や林の中を縦横無尽に走ることもあれば、スクール校庭で遊んだり、部屋の中でも走り回れる広い空間があります。


人狼(じんろう)ゲーム。人間の姿をした狼を当てていくゲームです。論理的思考力や演技力が必要で、大人でも難しいような、かなり高度な騙し合いが行われています。


談笑① 生徒とスタッフが混じって語り合っています。カリキュラムのないサドベリーの特徴の一つとして、何して遊ぶか話したり、何かのテーマについて討論したり、スクールミーティングで正式に議論したり、他愛もない愚痴なども含めて、対話する機会が非常に多いです。


談笑② わいわいと話に花を咲かせて盛り上がっています。大人の社会人同士が自己紹介で「出身地は、趣味は…」というように、子ども達は、遊びや他愛もない会話の中から、お互いの価値観を知り合っていき、その価値観を尊重していくことができます。


以前見学に来られた大人の方の感想で「自己紹介とかしないで、互いにどんな人かも知らないままに、一緒に遊んだり薪割りをしたりご飯を食べながら話していて、気をつかわない関係がとても楽だった。」と言われていたことがあります。


子ども達の活動の様子を見ていると、本当に「やりたいこと、必要なことしかしない」ので、一緒に遊びたければ遊ぶし大人でも子どもでも、常に「人と人として」関わっています。いちいち名前や年齢なんて気にしないんです。


「子ども達の笑い声が絶えない環境っていいなぁ~!」とつくづく思います。

好きなことをしている子達は「暇だ暇だ」と言うこともありますが、暇だからこそ次に何をしようかゆっくり考えられますし、言い換えれば余裕があるんですね。スタッフとして関わらせてもらっていていつも思うのは「人は余裕があると、意味なく他人を助ける」ということです。

隣の人が困っていたら「どうしたの?手伝おうか?」と聞いたり、他人が会話しているのを見て、誰かの価値観が尊重されてないと感じたら「それは本人が決めていいことじゃない?」と意見を口に出したりします。見返りも求めません。彼・女らはおそらく「助けた」とすらも思っていないかもしれません。

サドベリーは、民主主義制のシステムだけで一人ひとりの自由を保証しているのではなく、一人ひとりのあり方によって、自由が尊重される雰囲気ができて、その文化が根付いた環境が成り立っていくのです。

(スタッフ・かずま)

 

 


スタッフ選挙と新スタッフ募集!

  • 投稿日:2018年02月20日
  • カテゴリー:ブログ


2月のはじめに、スタッフの選挙が行われました。

スタッフは1年契約なので職を失うリスクはありますが、生徒の子達が毎年その時のベストなスタッフ陣営を決められるという大きなメリットがあります。スタッフを検討してボランティアで来てくれた方や、新しく立候補してくれた方、現職のスタッフも含めて、様々なスタッフ候補から、子ども達が選んでいきます。


スタッフプレゼンテーションの様子。候補者一人あたり10分のプレゼン時間が与えられます。

プレゼン後は質疑応答の時間。生徒の子達から「サドベリーのどこがいいんですか?」「この仕事を本気でやる気はありますか?」「やる気度は0から100で言えばどれくらい?」と矢継ぎ早に質問が飛びます。来年度の1年間スタッフを任せるにあたって、個人的な「好き・嫌い」だけではなく、「スクールにとって必要か」という総合的な目線で判断していきます。

もちろん、「好き・嫌い」だけでスタッフを選ぶこともできますが、スクール運営に必要なスタッフを雇わなかった結果運営が立ち行かなくなることの責任も負っているので、皆かなり真剣に考えます。


遠方からの立候補もあり、現在の仕事の合間にテレビ電話で立候補してくれた方も。ここでも「仕事があるとはいえ、スクールに来ないのはやる気がないってことじゃない?」とシビアな意見が出ます。


1週間の投票期間を経て、結果発表。

立候補するスタッフ自身が投票を管理するのはおかしいという観点から、生徒による「選挙管理委員会」を作って、投票用紙の作成から集計まで、ワードやエクセルを駆使してすべて生徒の子が管理していました。

今回は「スタッフ二人体制」を目指していましたが、総合的に雇いたいスタッフが一人しかいませんでした。「他の候補者も、来てほしいか・来なくていいかで言えば来てほしいけど、スタッフとしてではない。ボランティアスタッフやサポーターで来てほしい。」というように、役割を整理して話し合いました。

そのため、新しいスタッフ募集をするかどうか、予算をどうするかの話し合いを次回のミーティングに持ち越します。

 

その後の話し合いでは、やはり二人体制が望ましいということで、1年後の選挙を待たずに、いい人がいればスタッフを雇うことになりました!サドベリースクールでスタッフをしてみたい方には大きなチャンスといえます。そこであらためて、どんな人に来てほしいか?も含めて新しいスタッフ募集のシステムを皆で作りました。よかったらご覧ください。

○新スタッフ募集

スタッフ募集




ちなみに今回の選挙で雇うことにした一人以外の方はお断りさせてもらう形になりましたが、お断りの連絡をどうしよう?と話していたとき、「現スタッフにメールしてもらう?」という意見が出たと思えば「それはやめよう。自分達でやろう。」という主張が出て、「今回はこうこうこんな理由で雇わないことになりました。立候補ありがとうございました。」というメールを生徒の子達がやっていました。

 

あとがき:サドベリーのスクールミーティングは理論と感情をきっちりと切り分けて進めていきます。ある意味厳しいとも言えますが、本音を言える環境だからこそ、遠慮したり忖度することなく、思ったことを素直に言えます。これは相手を尊重して大事にするからこそです。厳しさとは優しさであり、優しさは厳しさでもあるのです。 (スタッフ・かずま)

 

 


他人に頼むのも含めて、「自分でできる」

  • 投稿日:2018年01月29日
  • カテゴリー:ブログ


サドベリースクール入学の条件には「自分のことは自分でできること」があります。自由に好きなことができる分の責任を自ら負うことで、この環境が成り立つからです。「自己責任」という言葉もよく見られる昨今ですが、すべてを自分一人でやらなければならない、とは違います。

 

「小さい子がおしっこを漏らしてしまったら、全部自分一人で処理しないといけないのですか?」という問い合わせをもらったことがあります。

一つたとえ話をしますが、大人が数人で食事をしていて、誰かがコップを倒して水をこぼしたときに「他の人は手伝わないからあなた一人で片付けて」なんて言うことがあるでしょうか?「大丈夫ですか?」と言って手伝う人はいると思います。ましてや「何してるんだ!」と声を荒げる人なんていないと思います。大人同士だと失礼すぎて言えないことでも、子ども相手なら簡単に怒ってしまうのは本当は失礼なことで、無意識に「子どもだから」とやってしまっていることです。

「子どもだから」として考えるからわかりにくいのですが、仮に「25歳の男性」がおしっこを漏らしてしまったら、周りの人は無視して自分の活動を続けるでしょうか?おそらく「大丈夫ですか?手伝おうか?」と声をかけたり、頼まれば手伝う人はいると思います。「何歳だから」は実はそれほど関係がないのです。

 


実際に自分が体験した話で、5歳くらいの子がトイレに入って「かずまーー!!きてーー!!見てーー!!」と大声で叫んで(頼んで)きたことがあります。どういうことか分からなかったので、ひとまずトイレに入ると、お尻を拡げながら「拭けてるか見て」と言われます。僕は「覗き込むのはちょっと嫌やから、もう一回ペーパーで拭いてみたら?」と言いました。そして、拭けていることを確認したその子はまたどこかへ遊びに行きました。

これも、25歳の男性であっても、自分は同じことを言ったと思います。

 


ほかにも、

高いところに手が届かないから、自分よりも背の高い人に頼んで取ってもらう。

昼ご飯を自分で作ってみたいので、料理ができる人に教えてもらう。

一人では持ち運べない重い荷物を、他の人と協力して運ぶ。

こんなことはサドベリーでなくても日常茶飯事だと思います。サドベリーは大人も子どもも何歳であっても対等な一人の人間として存在するので、4歳だからやってあげることはないですし、もう18歳だから○○ができなくちゃダメもありません。小さい子だから仕方ない、お兄さんお姉さんだからお世話してあげる、もない。

ですが、そもそも「おしっこを漏らす」「コップを倒して水をこぼす」という行為自体には、いい悪いはありませんし、どんな相手でも、人は何か求められれば、可能な範囲で自然と協力するものだと思います。もちろん頼み方がよくなくて、断られることもあるでしょう。そういう交渉力も必要な分だけ身に付いていきます。

 

 

(スタッフ・かずま)


雪まつり!!

  • 投稿日:2018年01月23日
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週明けから関東全域に降った雪で、スクール周辺にも20センチ~30センチほど積もりました。

雪の降り始めから、早速雪合戦がスタート。雪の予報を見て予め準備していた完全防備で雪に飛び込んでいく子や、全く用意せずに普段着で参加しスニーカーまでびしょびしょになる子もいたり、周りの家の方にもお願いして大量の雪をもらってかまくらを作る子や、強者は半袖半ズボン+素足クロックスで遊んでいます。笑


(※近所の公園。生徒の子が登校中に撮ってきたもの)
八ヶ岳というと、雪国のようなイメージを持たれる方もいますが、スクールのある辺りはそこまでではなく、このくらいでかなり積もってる方なんです。

様々な遊び方を見ながらあらためて、なんの制限もなく遊べる(学べる)環境というものが素晴らしいなと思いますが、その一方で「子どもを自由にさせていると、何をしでかすか分からない」という意見もあります。ですが、サドベリーの子達は自由に活動するぶんの責任を自ら負っているので、そこまで危険を冒したり無茶苦茶はしませんし、そもそも、子どもだからといって常識が全くないということもありません。素足のクロックスで雪遊びをしている子がいれば、「冷たくない?暖炉のところへ行けば暖められるよー」と、その子の言動は尊重した上で、思ったことは自然と口にします。


サドベリーの自由は、公立校の休み時間のように大人の責任のもと何らかの条件付きで「誰かに与えられた自由」ではなく、大人の手が加わらない「生まれ持った自由」といった方が正しいと思います。人に迷惑をかけてはいけないと言われたから迷惑をかけない、というよりも、自分が尊重されるのと同じように他人を尊重するのが当たり前なので、迷惑をかけるようなことはあえてしないのです。

 

(スタッフ・かずま)


スクールを「自治」する。

  • 投稿日:2017年12月20日
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スクールのもう一つのキッチン。奥にはイギリス製の薪オーブンもあります。最近は物置と化していましたが、今年立ち上がった「環境整備チーム」の生徒とスタッフにより、先日整理整頓&清掃が行われ、いつでも使えるようになりました!

このチームに入っている生徒の子は今年でスクールに通い始めて6年目。ずっと自由に好きなことをしてきていますが、最近は「スクールのために」と言って、丸太をチェーンソーで切って薪作りしたり、ウッドデッキの補修をしたり、色々な環境整備に動いています。

 

サドベリーでは、子ども達は好きなことを日々楽しんでやっていながら、自分なりのあり方で、スクールという小さな社会を自治しています。その様子を、日常的なやり取りの中から紹介していきます。

ミーティングの例では、毎回議長に立候補してミーティングを上手く進めようとする子もいれば、スタッフ選挙の管理委員会になって選挙運営をする子もいます。一方ミーティングには出ないけど毎朝必ずその日の議題をチェックしている子や、ミーティングの時間になったら他の子に議題が何か聞いて興味があれば参加する子もいます。そしてルールが決まれば、ルール違反をした子に注意している場面もよくあります。

「ミーティングへの参加」だけが自治というわけではありません。何でもないような遊びの中にこそ「自治」がふんだんに紛れているなと思います。


 

先日体調を崩して寝ている子がいて、スタッフの自分が「無理しないで家に帰ってゆっくりしたら?」と言ったときに、それを聞いた他の子が「それは本人が決めていいんだよね?僕も帰るのをおすすめするけど、スクールにいたければいてもいいんだよ」と話していました。
じゃれ合っている子達が最初は楽しんでいたけど段々エスカレートしてきたときに、「もうやめて、本当にやめて」と言ったら、周りで違うことをしていた他の子達は「『本当にやめてと言ったらやめる』というルールがあるからやめなきゃいけないよ」と諭していたり。

日常会話の中で自然と「本人の意思を尊重する」という確認をしているのです。

他にも「スクールに生徒が増えてほしい」という気持ちでスクールの学校説明会に参加したり、イベント出展やインタビュー取材を受けるなどの行動に出ている子もいます。→Yahoo!ニュース特集とエデュコレ出展。

活動の一部分を切り取っただけですが、やりたいことをひたすらにやる日々の中に、自分(たち)に関することを自らの責任において処理する「自治」はあります。

 

一人ひとりの自由が尊重されるサドベリーの環境は、最初からあるものではなく一人ひとりが作るものです。開校6年目の冬、少しずつではありますが、対等な人間関係のあるデモクラティックな文化が積み重ねられているなと思います。

 

あとがき:今回のブログ記事が、2017年最後の更新になります。毎回どう書けば読みやすいのか、どうすればスクールのこの雰囲気がわかってもらえるだろうなと考えつつ、なるべく現状のありのままが伝わるようにと更新していました。拙文ながら、お読みいただいた皆さんありがとうございました。(スタッフ・かずま)

 


「価値付け」や「意味付け」をしない。

  • 投稿日:2017年12月12日
  • カテゴリー:ブログ


スクールの活動風景を紹介するときにいつも思っていることがあります。

「サドベリーでは、遊びや勉強、ゲームやスポーツ、音楽や芸術など、色々なことをしている子達がいます」などと、日常の様子を広報のために紹介していますが、気をつけたいと思っているのは「活動そのものに価値を付けない」ことです。

ゲームをしていたら英語を覚えた子がいるとかミーティングを重ねて論理的思考能力がつくとか、長年通ってスクールのことに責任を持つようになる、などなど、すべて他人から見た一つの側面に過ぎないんです。

しかもそれがサドベリーだからこそ得られたものかどうかもわかりません。いいとか悪いではなく、単純に、こんな活動をしていますよ~という日常を取り繕わず包み隠さず、ありのままが伝わればいいなと思っています。

でも、紹介する時点でその人の何らかの意図が入ってしまうので、本当はしたくないくらいです。笑


もっと言うと、一つひとつの活動に「意味付け」すらもしません。「ゲームをして遊んでいる」ように見えても、本人は何らかの知識を得ようと勉強のつもりでやっている場合もありますし、逆に「漢字の練習をして勉強している」ように見えても、本人はただ漢字が好きなので趣味感覚でやっているかもしれません。

「何もしていない」ように見えても本人は何か考えているかもしれませんし、そもそも、人間が何をするかしないか選んでいる日常に、そこまで明確な理由はないのではないかと思います。

サドベリーではあらゆる活動に関して、「価値付け」や「意味付け」をされないからこそ、一人ひとりの価値観が尊重される環境が成り立っているのです。

 

(スタッフ・かずま)


Yahoo!ニュース特集とエデュコレ出展。



11月は広報面での動きがいくつかありました。

まずは、夏頃から取材されていた「Yahoo!ニュース特集」が一般公開されました。サドベリーは取材を受けるかどうかもスクールミーティングで決めるので、まずそこから話し合いました「取材を受けるべきか否か。」が、今回は受けてみることになって生徒の子もインタビューを受けたいと立候補していました。他にスタッフや保護者も取材を受けたり、各地のスクールOBOGは今何をしているかや、大学教授の学術的な視点も含んだ多角的かつ初めて知る人にも分かりやすい記事になっています。

こちらがその記事です→公教育を離れて過ごした日々 「オルタナティブスクール」とは

 


11月26日には、東京で開催された「エデュコレ~多様な教育の博覧会~」に出展しました。一般の方が300人ほど来ていた大きなオベントで、シュタイナーやフレネ、フリースクールなど各地の特色のあるスクールや、NPO団体や企業など、教育関係の団体が多数出展。その中でも八ヶ岳サドベリーと湘南サドベリーは「スクールを知ってもらえるチャンス!」と生徒自らブース出展をしていました。学校の運営にまで責任を持つのはサドベリーの特徴ですね。

 


八ヶ岳サドベリーからは生徒3人とスタッフ1人が参加して、一般の方に説明したり、質問に答えました。「なぜサドベリーを選んだのか、何が良さなのか、何を学んでいるのか」と色々聞かれながら矢継ぎ早に話していて、一般の方は「自分のことをはっきりと話す姿に衝撃を受けた」などの感想もありました。

エデュコレ特設サイトはこちら→エデュコレ~多様な教育の博覧会~

 

カリキュラムやテストのないサドベリーは、何もやるべきことが決められていない環境です。自分のことだけ考えていることもできますが、たとえば仮に、広報を一切何もやらないでいてスクールに人が集まらず、結果的にスクールが潰れてしまう責任も基本的には1人1票ずつ生徒とスタッフで負っているので、遅かれ早かれ多かれ少なかれですが、他人やスクール全体のことも考えるようになります。


日々の活動が楽しければ楽しいほどに、通い続けたいとなるのは自然です。それが発展して自分のいるスクールをより良くしたいと思ったり、サドベリーのことをもっとたくさんの人に知ってもらいたい、スタッフを増やすために必要な予算を確保するために生徒を増やしたいなどの思いを持って、このように積極的に広報にも参加している子もいるのです。

 

(スタッフかずま)