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サドベリーは全員に1票の権利があるけど、1票しかない。

  • 投稿日:2017年01月23日
  • カテゴリー:ブログ

 

サドベリーは時間割がなくすべての活動を自分で決められる自由があり、スタッフ人事や学校の予算・広報戦略等の学校運営にも参加できる。という権利が一人ひとりにあります。大人も子どもも、同じ1票を持ってミーティングに参加したり提案したりできます。個人の権利が最大限尊重されている学校です。

こんな説明をすると、とても自由な学校なんだ!と思われることが多いです。自由な学校…確かに自由なのですが、自分だけの好き放題とか、好き勝手するのとは次元が違うということをお伝えしたいです。

例えば、大きな音を出して音楽をしたい子と静かに本を読みたい子がいたりします。同じ部屋を使いたい。時間で区切るかどちらかが違う部屋に行くか、この程度だとミーティングで話す必要まではないかもしれませんが、いずれにしても互いに妥協が必要となってくるかもしれません。無理やり鍵を閉めて入れなくしたりすると、ミーティングで訴えられてその行動の是非が問われたりします。

例えば、大画面のテレビを買いたい子とどこか遠くへ旅行したい子がいたりします。どちらも少なくないお金を使いたい。お金を今あるだけ使ってもいいのか他の活動も想定して予算を決めるか全額スクールからは出せないのか、そもそもお金を使う価値はどこにあるのか、話し合いが必要になってきます。この、ミーティングで予算を勝ち取るというのはとても困難です。それぞれ違った価値観を持つ人達を説得しなければ承認は得られません。

ちなみに、スタッフも同じく1票の権利がありますが1票しかありません。どれだけ意見を言ったとしても他の人に反対されたり理解してもらわなければ賛成は得られないのです。

たった一人だけの学校であれば、もっと自分だけの好きにできるかもしれません。ですが、どんな活動もできる可能性が皆(価値観が違う年齢も様々な生徒達)にあるんです。通う生徒全員に最大限の自由を保証するということはときに妥協が必要だったり、ときに着地点を探して誰しもが始めは望んでいなかった結果になることもあるんです。

そして、言うまでもないですが、何も提案しなかったり一切ミーティングに出ないことも可能です。するとどうなるでしょう。賛成もできて反対もできて新しい提案もできる。でもそれをしなかったわけですから、自分が好きだったスタッフがクビにされたり、自分には必要がない備品に多くの予算が使われてしまったり、このように、自分の意見を通すことの大変さや、ときには思い通りにならないことも多々あるのが社会だということも、経験していくんです。

何をしてもしなくてもいい自由な人が大人数いると、中々いろんな出来事が起こってきます。どこまで自ら関わっていくかも人それぞれですが、民主主義というものは難しいと思う人には難しいのかもしれません。でもそれが面白いと思う人が集まって作られていくのが学校の文化そのものではないでしょうか。

 

 

(スタッフ・かずま)