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サドベリーOBがスタッフをやることについて。

  • 投稿日:2016年11月18日
  • カテゴリー:ブログ

 

 

皆さんこんにちは。スタッフのかずま(鈴木一真)です。

いつも暖かく見守って頂き、また、必要な都度のご支援を下さいまして、本当にありがとうございます。

僕は今年から八ヶ岳サドベリースクールのスタッフになりました。平日の開校日は毎日勤務していて、生徒サポート、経理、事務、庶務、広報、イベント企画等の仕事をさせてもらっています。

 

スクールの公式なブログでは、個人的な意見よりもサドベリースクール(学校)としての発信を心掛けていますが、僕のようなスタッフはある意味特種なケースでもあるので、今回はあえて「サドベリーOBがスタッフをやる。」ということに注目して書きます。

(なので今回の記事は、スクールの見解というよりは一個人、鈴木一真としての見解です。)

 

まず、サドベリーを出た人、という存在自体がまだ全国に数える程しかいません。日本では兵庫県の「デモクラティックスクールまっくろくろすけ」が20年前にスタートしたのを皮切りに、僕の通った「西宮サドベリースクール」が16年前、「デモクラティックスクールまんじぇ」が10年前のスタートです。それに引き続いて各地に学校が増え、今や全国に10校存在します。
八ヶ岳はおかげさまで今年5年目を迎えましたが、途中で辞めてしまう学校などもあり、10年以上続いている学校がまだ以上の3校しかありません。10年というと長い気もしますが、6歳が16歳ですから、卒業生はまだ多くは出てきていません。途中でサドベリーが合わなくて辞める子もいます。こう見ると、教育とはそう端的に考えられるものではないなと改めて思わされます。

 

ときたまに、OBがスタッフになるのはよくあることなんですか?と聞かれます。しかし僕の知る限りスタッフをやりたがる人はあまりいません。過去に勤務していたことがある人は知っていますが、現時点の日本ではおそらく僕だけです。サドベリーに通っている子は、それぞれ自分の好きなことをしていて、それがいずれ将来の仕事や活動に繋がったり大学や専門学校に進学していったりします。その幅が広すぎて、スタッフをやりたいと思う子が少ないのは当然かと思いますが、皆おそらく一度は(または常に)学校とは何なのかを考えていると思うので、教育についてはかなり意識すると思います。アメリカのサドベリー・バレーでは、教育関係に就く子も多いとか。

もう一つの理由として、(成熟した)サドベリースクールではスタッフを選ぶのが生徒なので、スタッフになりたくてもなれない可能性もあります。フリースクールなどでよく目にしますが、自分が通ったコミュニティにしか居られなくなってスタッフになる。という人もいるかもしれません。それが良い悪いとかは思いませんが、サドベリーでは生徒達が自分達に必要な人を選んで来てもらう、来てもらわないを決めているので、自分がそこに居たいだけでスタッフをやりたいと言ってもおそらくはミーティングでシビアに却下されます。僕自身も生徒時代に話し合いでスタッフをクビにしたことがあります。

こんな風にシビアに決められていくので、サドベリーOBがスタッフをやるから良い影響があるんじゃないかとか、そこにしか居られなくなってスタッフしてるのは良くないんじゃないかとか、外野が想像することはほとんど無駄なんですね。今いる生徒に必要とされる人が雇われ、必要とされない人は雇われない、とても分かりやすい自然な形です。

僕自身に置き換えれば、必要とされる限りはもちろん、生徒であった経験やその他社会人経験を存分に活かして日々携わっていきたいと思います。

 

僕はサドベリーに生徒として通って、この夢を実現したい!とか将来こんな人になりたい!とかがあるわけではありませんでした。6年間通ってもそれは見つかりませんでした。逆に、将来のことを今全て決められるはずもなく、これから経験を積んでもっともっとやりたいことが広がるかもしれないのに、今の自分が未来の自分を全て決めつけるなんて烏滸がましいだろうと思っていました。

いつからかは覚えていませんが、気付いたときから僕は子どもが欲しくて、子どもを育てるなら仕事はできた方がいいなと考えます。そう思っているとこれから仕事ができるのかが不安で不安で、これは仕事をしてみないと仕方ないだろうと思って18歳のときにサドベリーをやめて、仕事をし始めました。

始めは昆虫の調査や研究をしている会社に入り、そこからはやりたい仕事をしてみたいとの思いから西宮サドベリーのスタッフをしたり民間の保育園でも勤務し、今年から八ヶ岳へ移住してスタッフをさせてもらっています。

 

前口上が長くなりましたが、僕は将来的にずっとスタッフをやりたいと思っているわけではありません。

ではなぜスタッフをしているかというと、サドベリーに通いたい子ども、サドベリーのスタッフをしたい人、サドベリースクールを作りたい人達の思いを、形にする。ということに今、非常に高い関心を抱いているからです。

僕が生徒の時代は日本全体で2校しかなく、生徒も5人くらいしかいない時期もあって、日本中の誰も知らない学校に行ってるぜ!くらいの感覚を持ったときもあったんですが、今は違います。

小学校、中学校に当たり前だからと通うことに違和感を抱いている人が多いように思います。確実に増えてきている(より明確になってきている)ように思います。僕は決して公立校を始めとする既存の教育を批判するつもりはないのですが、学ぶ本人のニーズに沿った多様な学び場が、サドベリースクールのように全ての活動が子どもの自由と責任のもと行われる学校が、求められているとひしひしと感じています。この活動が広がり、まずは47都道府県にサドベリースクールが1校ずつできたら面白いななんて思っています。

今はそんな人達の思い(僕自身も含め)を叶えるためにスタッフをさせてもらっています。八ヶ岳は自然が壮麗で暮らすにはとても心地のよい場所ですが僕は寒いのが苦手で関西が大好きなので、八ヶ岳に永住するつもりは今のところありませんが、この八ヶ岳サドベリースクールを軌道に乗せるところまではお供させてもらえたら嬉しいです。

どんな学校へ行くのも行かないのも良いですが、子どもの多様な教育の選択肢の一つとして、サドベリースクールをご検討頂けたら嬉しいです。スクール見学・体験入学も随時受け付けていますが、まずは知ってもらうことからだと思います。どうぞ気軽にお問い合わせくださいね。

それでは今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

拙文ですが、お読みいただきありがとうございました。

(文責:鈴木一真)

 

 

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